DRONE NEWS

2023.11.17

越佐海峡に空の道を整備し特産品や医薬品を輸送

鉄道による貨客混載なんて昭和の頃は行っていた。2024年問題を見据えて新幹線での貨物輸送が検証されているが、新潟と佐渡ではドローンも組み合わせて物流の新しい展開を行いたい。

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  • JR東日本新潟シティクリエイトとAIR WINGSは、越佐海峡を横断するドローン輸送の実証事業を開始
  • 佐渡からの特産品輸送にはQUKAI MEGA FUSION 3.5型機を使用
  • 佐渡への医療関連品輸送にはWingcopter 198(Spright仕様)とドローンポートを連携さて実施

JR東日本新潟シティクリエイトとAIR WINGSは、国土交通省の支援および新潟市と佐渡市の協力を受け、無人航空機を活用したラストワンマイル配送の実証事業を開始する。
 
このプロジェクトでは、佐渡~新潟間「越佐海峡」のドローン輸送と列車荷物輸送サービス『はこビュン』との連携を通じて、佐渡特産品を首都圏の飲食店に迅速に届けることを目指す。
 
本プロジェクトの特筆すべき点は、越佐海峡の往復に異なる機体が使用されることだ。
 
佐渡から行きにあたる特産品輸送には、空解製のQUKAI MEGA FUSION 3.5型機を使用する。本機は、離島間物流に適した長距離飛行と高いペイロードを兼ね備え、越佐海峡の厳しい飛行環境にも対応可能。また佐渡産南蛮エビ、メガニが特産品として輸送される。
 
復路便に当たる佐渡への帰りには、医療物資輸送の自動受け取り機能と輸送品質の担保を目指した検証も行われる。ドローンポートを活用し、配送物の自動受け取りを実施。厳格な輸送管理が求められる医療関連品配送に活用できるか検証する。
 
なお物流用eVTOL機と自動格納機能付きドローンポートの連携は日本初となる。
機体は医薬品配送の実績が豊富なWingcopter GmbH社製のWingcopter 198(Spright仕様)を使用。検証は実績を持つ伊藤忠商事が機材提供や監修を行う。ドローンポートはマルソーが佐渡島へ輸送・設置し、運用手順を検証する。
 
本プロジェクトを通して佐渡の魅力が広く伝わることが期待されるが、同時に越佐海峡にドローン輸送に活用できる空の道が整備できるのかも、注視したい取り組みだ。

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