DRONE NEWS

2024.03.01

トルビズオンがミライステラスと波佐見焼の生地をドローン配送

ドローン空路整備サービス「S:ROAD」を提供するトルビズオンとミライステラスは、伝統工芸品・波佐見焼の生産に必要な「生地」のドローン輸送に関する実証実験を実施。成功させた。

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  • 生地輸送には輸送時の振動による磁器割れや輸送ドライバー不足などの問題がある
  • 800gの生地を200mに渡り空輸
  • 着陸による生地への割れなどの影響なし


ドローン空路整備サービス「S:ROAD」を提供する株式会社トルビズオン(本社:福岡市中央区、代表取締役:増本衞、以下「トルビズオン」)は、2024年2月16日(金)、長崎県波佐見町で株式会社ミライステラス(本社:長崎県佐世保市、代表取締役社長:前田晴郎、以下「ミライステラス」)とともにドローンの配送実験を行い成功した。


実証実験をおこなったミライステラスは、棚田の文化や景色を次世代に繋げていくための取り組みを行っており、その中でドローン活用による棚田の空を使った取り組みも行っている。


今回、運送業における2024年問題の解決および持続可能な社会の実現に貢献したいという思いから、地元長崎県の伝統工芸品である波佐見焼に着目し、実証実験を企画した。


波佐見焼の生産には、初期段階の工程でできる「生地」を窯元へ運ぶ作業が不可欠となるが、輸送時の振動による磁器割れやドライバー不足などの問題がある。これらの課題に対するドローン活用の有効性を検証するため本実証実験を実施した。


参加団体

・株式会社ミライステラス
・株式会社高山
・有限会社ニシトウ
・波佐見町役場
・学校法人長崎総合科学大学
・株式会社トルビズオン


実証実験概要
有限会社ニシトウにて生産された波佐見焼の生地を、ドローンを用いて駐車場から株式会社高山へ配送した。

実施日時 :2024年2月16日(金)10時~
輸送距離 :0.2km
輸送重量 :800g

生地を配送用のボックスへ
配送ボックスのパッケージは長崎総合科学大学附属高校の生徒が制作
ニシトウから高山へ輸送する様子

ミライテラスの前田社長は「長崎県波佐見町では、焼き物の型を作るための割れやすい生地を車で慎重に運ぶことによる交通渋滞が発生することが、地元で問題視されていた。空の道を活用すれば生地を窯元まで振動を与えずに運べると考え、今回の実証実験に取り組んだ。今回の実証実験では着陸による生地への割れ等の影響もなく無事輸送が完了し、新しい展開に繋がることを期待している」とコメントしている。

ミライテラスの前田社長


実証実験を終えて


今回は短距離間でのフライトであったものの、実証実験の成功により、ドローンを使って生地を破損せずに輸送できる検証結果が得られた。


ドルビズオンでは今後、飛行距離を伸ばしたフライトを実施し、ドローン活用による脱炭素の効果を検証していく予定だ。また、他の地元企業と連携し、同エリア内でドローンの物流網を構築する考え。

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