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2024.03.26

まるでサンダーバード2号!?ACSLの新型物流ドローン「JP2」

「JP2」の飛行能力や搭載能力は、従来機「PF2-CAT3」より大幅に向上し、「置き配」にも対応。兵庫県豊岡市での配送試行からその能力に迫る。

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  • ACSLの新型物流ドローン「JP2」が配送試行を実施
  • 最大飛行距離が3倍以上に向上
  • 荷物は機体上部から搭載して下部に落とすスタイル

2024年3月5日に発表されたACSLの新型物流ドローン「JP2」。兵庫県豊岡市で日本郵便と共同で行っていた配送試行の模様が公開されて、実機も初めてお披露目となった。

物流専用の新型ドローン「JP2」


配送試行のコースは、出石郵便局からいずれも北東に位置する唐川公民館までと、同じく北東に位置する奥矢根地区の「高齢者支援生活センター きずな」までの2路線。前者は片道11km、後者は片道8kmだ。いずれも機上カメラを活用して無人地帯上空を飛行するレベル3.5飛行で行われた。


JP2が実際の荷物を搭載し飛行する配送試行は、3月4日から21日かけて実施された。特に21日の飛行では、実際の利用者の荷物を、唐川公民館まで配送することを試みた。ただ、当日は悪天候により、途中で飛行を中断した模様だ。

ACSL CEOの鷲谷聡之氏(左)が斎藤元彦兵庫県知事に飛行ルートなどを説明する


さて、JP2と、従来機の第一種型式認証機体である「PF2-CAT3」(以下、PF2)のスペックを比較しながら、今回の配送試行を振り返ってみよう。


最も改善されたポイントは最大飛行距離だ。PF2では10kmとなっていたものが、JP2では3倍以上となる約35kmを誇る。今回の配送試行では片道11kmおよび片道8kmの飛行ルートが設定されていた。PF2が2023年3月に初めて行ったレベル4飛行による配送試行では、東京都奥多摩町から配送先まで片道4.5kmを飛行している。


(以下では、飛行ルートの地図、飛行距離以外の機体の改善点、配送試行の今後の展望について紹介します)

JP2が荷物を自動で「置き配」する様子

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