- SkyDriveはグジャラート州政府とのパートナーシップ契約を締結
- 2027年までにインド国内で空飛ぶクルマ「SKYDRIVE(SD-05型)」の社会実装を目指す
- スズキから追加資金調達も実施
SkyDriveがインドでの空飛ぶクルマ社会実装に向けて動きを見せている。
SkyDriveは、1月10日にインド グジャラート州政府と空飛ぶクルマの社会実装を戦略的に推進させるためのパートナーシップ契約を締結したを発表。SkyDriveとグジャラート州政府が管轄する科学技術省は2027年を目途に、インド国内で現在開発中の空飛ぶクルマ「SKYDRIVE(SD-05型)」の社会実装を目指す。そのプロセスとして、エコシステム等の設置検討および事業化調査を開始する。
また、連携協定を結んでいるスズキから追加資金調達も実施した。これはスズキを引受先とした第三者割当増資による、シリーズCにおける追加調達となる。
スズキは1980年代からインドで事業を展開。マルチ・スズキ・インディア(Maruti Suzuki India Limited)を設立し、インドで自動車の生産と販売を始めた。軽自動車を中心に幅広い車種を提供し、インドの消費者に適した価格で高品質な車両を提供している。マルチ・スズキ・インディアは、インド全土に広がる製造拠点を持ち、現地の労働力との協力関係も築いている。2007年には、インドでの新車販売台数が初めて日本国内を上回り、2022年には累計生産台数が2500万台を超えた。
インドでは確固たる地位を築いているスズキ。SkyDriveの代表取締役CEO福澤知浩は「スズキと共にインド市場開拓およびユースケース開発を進めている」と述べた。将来的にはスズキのブランドも活かしつつ開発が進められたSkyDriveの空飛ぶクルマが、渋滞や排出ガスに悩むインド国内の交通事情を改善するだろう。
SKYDRIVEの国内における動きを振り返ると、2023年10月には、社会問題解決に向けた先進的取組にチャレンジするスタートアップ向けに日本政府が助成金を与える「SBIRプログラム」の採択され、124億円の助成を受けた。また、2025年の大阪・関西万博では仮の耐空証明でデモンストレーション飛行を行い、2028年に型式証明を得る意向だ。国内での開発だけでなく、海外での取り組みも並行し研究成果を機体にフィードバックすることで、万博での万全な飛行に期待したい。
(写真はプレスリリースから)