FLIGHTING KEYNOTE

2024.04.26

FPVドローンを業務で飛行させるために気をつけること

DJI AVATA2の登場で盛り上がるFPVドローン。業務で使用したい人も多いはず。ドローンコンプライアンスアドバイザーの尾関健さんに、注意点を聞いた。

エアモビリティに関わる人々へのインタビューを通して、エアモビリティの未来を見通す動画「FLIGHTING KEYNOTE」。

https://youtu.be/6VsRVt6pSMs


FLIGHTING KEYNOTE第5回、第6回はドローンコンプライアンスアドバイザーとして活動する尾関健さんに登場していただいた。ドローンのコンプライアンス、つまり法令遵守して飛行させるためには、航空法をはじめとした関連法令の理解が大切。


そしてドローンを飛行させるには、電波についても理解をしなければならない。電波の性質といった理科的な話だけではなく、運用するにあたって必要な手続きや法令の理解も大切だ。


そこで今回は、ドローンコンプライアンスアドバイザー活動の一環として無人移動画像伝送システムの業務開局なども手掛けている尾関さんから、具体的な手続内容、費用や期間について、話を聞いた。


また、今後予定されているドローン向けの5G電波の開放についても触れている。やや的外れな動きでもあるようだが、その理由とは?


FPVドローンの決定版といえるDJI AVATA2がリリースされ、「ドローンの歴史を変える」と話題をさらっている。同機に関心を持っている人なら、今回の動画の内容はためになる内容盛りだくさんとなっている。

Vimeoオンデマンドでは購入前はティザー動画のみ再生される。購入後に本編の視聴が可能だ。視聴料は500円。


読めばティザー動画の中身がわかる!
「FLIGTHING KEYNOTE #006 FPVドローンを業務で飛行させるために気をつけること」


FPVドローン業務開局は一筋縄ではいかない!


NICHIKA:趣味としてFPVを使う場合は第4級アマチュア無線技士の資格を取得していればよいですが、業務でFPVを飛ばす場合に必要な手続きは?


尾関:まず、画像伝送装置を使うには決められた電波帯を使う必要があります。実は業務で使用可能な画像伝送装置は、種類が限られているんですね。技適がついているものが少ないんです。海外製のものを輸入して申請して技適を取得することは大変ですし、技適のない機材を使う場合、そのまま検査機関に持っていっても検査はおそらく通らないです。


NICHIKA:より具体的な手続きとしては?


尾関:まず第3級陸上特殊無線技士を取得する必要があります。でも、資格を持っていてもすぐに業務開局できるわけではない。業務で使う場合は、他の人が重要なデータ通信をしていないか、確認する必要があります。これを電波の運用調整をするといいます。運用調整のために電波を管理する団体に加入する必要があるんですね。


LTE電波でドローンを飛ばすときに気をつけること


NICHIKA:LTE電波でドローンを操縦するような業務にも取り組まれていると伺っています。通常の電波を使用しての操縦との違いはありますか?


尾関:飛行そのものには大差がないです。シビアな速度感のある飛行をすると、画像伝送の遅延があるように感じますが、通常の空撮や状況の巡視であれば問題ないです。ただ、プロポと機体の通信にはインターネットを介しており、帯域保証がありません。この点に注意する必要があります。


5GHz電波の開放帯域が的外れ?


NICHIKA:多様な電波が使えるようになると期待されています。そのあたりの感想は?


尾関:使える電波が広がることは歓迎すべきだと思います。選べる選択肢が増えれば、ドローンにとっては冗長性が増し、安定性が増しますので、歓迎すべきです。海外の仕様に合わせていかないと、立ち遅れていてしまいますから。国で帯域を用意したり、方法の指針をだしたりすることで、活用範囲や活用方法が広がると思います。ただ、今回、開放が検討されている帯域だと、DJIの5GHz帯が試験運用として即使えるかいうとそうではないんです……。


詳細は本編の動画をチェック!


【FLIGHTING KYENOTE第5回はこちら】

Vimeoオンデマンドでは購入前はティザー動画のみ再生される。購入後に本編の視聴が可能だ。視聴料は500円。

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