Advanced Air Mobility News/DRONE NEWS/FLIGHTING KEYNOTE

2024.03.28

FLIGTHING KEYNOTE #004 元自衛官パイロットから見たドローンの可能性

エアモビリティに関わる人々へのインタビュー動画「FLIGHTING KEYNOTE」第4回は元パイロットがドローンや空飛ぶクルマの魅力を大いに語る!

この記事を 行で
  • 元自衛官パイロットでドローンスクール講師のふたりが登場
  • ドローンの操縦でも天気は重要。そのワケは?
  • 空飛ぶクルマビジネスが一筋縄ではいかない理由とは?

エアモビリティに関わる人々へのインタビューを通して、エアモビリティの未来を見通す動画「FLIGHTING KEYNOTE」。


第3回、第4回は元自衛官パイロットであり、現在はドローンスクール講師を務める長野仁成さんと五十嵐穣史に出演いただいた。


第4回では、長野さんは戦闘機、五十嵐はヘリコプターの元パイロット。彼らの視点から、ドローンや空飛ぶクルマといった新しいエアモビリティに関する魅力や将来性について大いに語ってもらった。

五十嵐さんはヘリコプターの訓練で出かけた北海道で見た雄大な景色を、みんなでシェアしたいという気持ちからドローンに興味を持ったとのこと。その思いはやがてくる空飛ぶクルマが飛び交う時代へも向かっている。


長野さんは自分のビジネスを持ちたいと思うに当たり、ドローンに興味をもった。昨今のドローンの軍事利用について、世の中では複雑な感情が渦巻いているが、長野さんはそれでもドローンの軍事利用を前向きに捉え、提言してくれた。


あまり語られることのない、元パイロットが抱くドローンや空飛ぶクルマに対する考えを、ぜひチェックしてほしい。


(記事の最後にはこれまでのFLIGHTING KEYNOTEへのリンクもあります)

本編はVimeoで購入後に視聴できる


読めばティザー動画の中身がわかる!
「FLIGTHING KEYNOTE #004 元自衛官パイロットが見たドローンの可能性」


新しいキャリアの柱としてドローンに注目


YUMIKO:おふたりは有人機のパイロットをされていたわけですけども、どうしてドローンに興味を持ったのでしょうか。


長野:自衛隊を依願退職しようと決めたときから、何か新しいことに挑戦したいと思っていて。辞める1年前ぐらいに、ドローンを面白そうだなと興味を持ったんです。そこで、実際にスクールに入校して、ビジネスにできるひとつのツールなのかなと理解できるようになりましたね。あとは、今後のマーケットも大きくなりそうなのも魅力でした。


五十嵐:私が乗っていたヘリコプターはみなさんが乗る旅客機の高度帯とは違って、けっこう低空を飛びます。訓練をしているなかで北海道に行くことがあって、津軽海峡を横断して北海道の絶景を見たときに、もっと多くの人とシェアしたいと考えたんですね。おいしいものを食べたら誰かとシェアしたい気持ちと一緒で、この景色をシェアしたいなと思ったんですが、ラーメン屋さんほど手軽に見に行けるものではない。みんなできれいな景色をシェアできる環境を作っていけないかなというのが、自衛隊を辞めるひとつのきっかけだったんです。


五十嵐:でも、現在では難しいなと考えたときにドローンを知って。これだと思ってネットを叩いていたときに、ちょうど2022年12月の法改正で国家資格になると知りました。すぐにまたネットを叩いて、スクールに入校したということです。


ドローンの操縦でも天気には最大限配慮を


YUMIKO:パイロット出身でドローンスクールの講師をやられていると、指導も空の世界からの視点になりそうですが、指導するときに心がけていることは?


長野:どうしても天候には勝てないことを、前提に考えるのが非常に大切です。有人機で天候気象に負けてしまって、殉職された方もたくさんいらっしゃいますので。


長野:とにかく天気をナメてはいけない。絶対に勝てないので。もし仮に悪条件の中でそのミッションが達成できたとしても、それは私は負の成功体験と考えています。それを繰り返すことで、いつか大きな事故を起こすことにつながります。そういった負の成功体験を積み上げないようにしてもらいたいですね。


五十嵐:悪天候で対応したとしても、クライアントに対して、納品物のクオリティを結果的に下げてしまいます。落としてしまったときには地上の人たちの被害もありますから、もっと知識をつけてもらいたいなと思います。


元パイロットが提言!空飛ぶクルマの活用方法


五十嵐:ヘリコプターを例にいうと長距離移動ではなくて、中距離・短距離の移動のツールだと思うんですね。いま交通渋滞が起きているところとか、地形的に回り込まなければアクセスできないところを、ダイレクトで2点間を直線で結ぶようになるというのはイメージがつかないとは思うんです。それが実現されると、なによりやっぱり私が見ていたきれいな景色もついてくるとなると、感動が増えるんじゃないかな。


長野:観光地を各々つないで、気軽に観光できる環境が整えばいいのではと思います。例えばタクシー会社みたいな。でも、有人機に乗っていた経験を活かせるところもあれば、まったくゼロなところもあるだろうと考えています。


(本編では、ひと筋縄ではいかない空飛ぶクルマの整備について展望を紹介します。)


【FLIGHTING KEYNOTE BACK NUMBER】

TRENDING STORIES