ヘリコプターやプライベートジェット、空飛ぶクルマなど、次世代のエアモビリティの供給源となるインフラを構築するAirXは、つくば航空と連携し、2024年3月20・21日の2日間連続で、「つくば空飛ぶクルマテストフィールド」(茨城県つくば市上境)での空飛ぶクルマ実証フライトに成功した。「空飛ぶクルマ」が首都圏上空を飛行することは今回が初めての事例となる。
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3月21日の実証フライトにはFLIGHTINGも参加。手塚究AirX代表取締役はじめ、各社のコメントや、ヘリコプターと比較して、空飛ぶクルマが有利な点を考察した記事はこちら。
・実施の背景
近年、MaaS(サービスとしての移動)や自動運転車、バイクシェアや電動キックボード等、人の移動を担う新たな概念や技術が導入されており、人やモノ移動に関する概念が変化してきている。
空の移動モビリティにおいても、当社が参加する「空の移動革命に向けた官民協議会」を中心に空飛ぶクルマの社会実装に向けた官民一体となる取り組みが進んでいる。
AirXは、ヘリコプター事業で提携しているつくば航空と、空飛ぶクルマ分野においても連携し、空飛ぶクルマの社会実装に加え、つくば市が定める「スマートシティ構想」の実現に寄与する。この度、その第一歩として、茨城県つくば市に空飛ぶクルマの実証・インフラ拠点「つくば空飛ぶクルマテストフィールド」を開設した。
・実証フライトの概要
■ 実証フライト
実施日程 | 時間 | 参加者 |
3/20(水・祝)実証フライト | 10:00~12:00 | 一般 |
3/21(木)セレモニー・実証フライト | 10:00~12:00 | ビジネス・メディア関係者 |
3/21(木)実証フライト | 14:00~16:00 | 一般/ビジネスメディア関係者 |
※一般参加者は応募多数により、抽選を実施。当選倍率は約10倍になった。
■ セレモニー内容
内容 | |
主催者挨拶 | AirX:手塚 究(代表取締役)、つくば航空:田中 哲夫氏(専務取締役) |
来賓挨拶 | つくば市:五十嵐 立青氏(つくば市長)、EHang:Mr. Conor Yang(CFO) |
テープカット | 4社合同 |
■ フライト実績
飛行距離/1回 | 340m |
飛行高度 | 高さ30m |
飛行形態 | 無人、オートパイロットによる自律型飛行 (重さ30kgのマネキンを乗せた飛行を実施し、成功) |
最大速度 | 時速20~25km |
飛行回数 | 計8回(1ターム2回のフライトを実施) |
■ 実施場所
「つくば空飛ぶクルマテストフィールド」
つくばヘリポート(住所:〒305-0011 茨城県つくば市上境992番地)
■ 使用機材
EH216-S (AirX所有)
※2023年10月、EH216-SはCAAC(Civil Aviation Administration of China、中国民用航空局)より、空飛ぶクルマでは世界で初めてとなる型式証明を取得している。
動力:電力、航続可能距離:30km
・今後の展望
つくば空飛ぶクルマテストフィールドを拠点として、下記4点を実現していく。
1.技術実証
空飛ぶクルマの安全かつ効果的な運航を確認し、技術の進歩に寄与する。
2.バーティポート(離着陸場)整備
つくばヘリポートを空飛ぶクルマのバーティポート拠点として整備し、関東地域の中心的存在を担う。
3.運航管理等のインフラ基地構築
首都圏における将来的な数千機の空飛ぶクルマの運航を見据え、東京より50km圏内に運航管理システムの基礎や整備基地を構築し、運航の基盤を整える。
4.社会受容性の向上
展示だけでなく、デモフライトができる環境を整え、空飛ぶクルマを身近に感じられ、乗客体験など地域における社会受容性を高めることに寄与する。
・特設サイトのご案内
下記、特設サイト:空飛ぶクルマの展示会情報や実証実験に関する情報ついて
(サービスについて) https://airx.co.jp/uav
(機体について) https://skyview.airos.jp/ehang