DRONE NEWS

2024.05.20

神主が「一等無人航空機操縦士」の資格取得!事業者の安全を祈願

愛知県南知多町の入見神社に一等無人航空機操縦士資格を持つ神主が誕生。ドローン事業者の成功や安泰の祈願などに取り組む予定だ。

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  • ドローンや航空法の知識を持っていない神社仏閣の関係者が多く、機体のお祓いや飛行安全を祈願できる場所が少ない
  • 入見神社の御祭神の三柱(交通安全、交通運輸、産業)がドローンの飛行安全や事業成功を見守る
  • 神主が得たドローンと航空法の知識を生かし、ドローン事業者の成功や安泰などのご利益をより戴けるよう取り組む

愛知県南知多町に鎮座する入見神社に、無人航空機の国家資格「一等無人航空機操縦士」の資格を持つ神主が誕生した。ドローン事業者の成功や安泰の祈願、ドローンの飛行安全お守りの授与などに取り組む予定だ。


飛行安全と事業成功を見守る御祭神とともに


農業界や建設業界、物流業界などで活躍しているドローン。農薬を短時間でまいたり、ソーラーパネルや外壁を赤外線カメラで点検したり、荷物を運んだりとドローンは活躍の場を増やしている。今後は車やバイクのように一家に一台ドローンを所有して屋根や外壁のセルフ点検や防犯対策に活用される未来が近いかもしれない。少しずつではあるが、確実にドローンにより私たちの生活はより豊かになっている。


しかしドローンが普及している一方で、ドローンや航空法の知識を持っていない神社仏閣の関係者が多く、機体のお祓いや飛行安全を祈願できる場所が少ないのが現状だ。そこで入見神社および一等無人航空機操縦士の神主は、ドローン事業者の成功や安泰、機体のお祓いやドローンの飛行安全などを祈願をしたいと考えた。


入見神社の御祭神は「五男三女神(ごなんさんにょしん)」だ。八柱の神様のなかには交通安全の神様「多岐都比売命(タギツヒメノミコト)」、交通運輸の神様「市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)」、産業の神様「天之菩卑能命(アメノホヒノミコト)」がいる。この三柱(交通安全、交通運輸、産業)の神様がドローンの飛行安全や事業成功を見守る。


ドローン事業者の想いに応えられる神主に


神社は全国に約8万社ある。その一部の神社では神主だけで十分な生計を立てられるが、約3割の神主の収入は年間100万円未満であり、生活するのが大変厳しい状況だ。


入見神社のほかにも19社の兼務社があるが、それでも神主だけでは生活が厳しく、また愛知県南知多町は「人口戦略会議」の分析で消滅可能性自治体と指摘され、兼業しなければ死活問題。それでもせっかく兼業をするなら愛知県南知多町の役に立てる仕事をしようと考えた結果、たどり着いたのがドローン物流だった。


愛知県南知多町には日間賀島や篠島といった有人島があり、その島々にドローンでも食料品や薬品などを届けられるのはないかと考えた。そしてドローン物流をするには無人航空機(ドローン)の国家資格が必要と知り、一等無人航空機操縦士の資格取得に挑戦する。


その過程でドローン事業者たちが2024年問題に代表される慢性的な人材不足という課題に果敢に挑んでいる姿、高所や閉所など人間だったら危険が伴う仕事をドローンを使用して安心安全に実施する姿など、生活をより豊かにするべく奮闘するドローン事業者たちの大きな熱量を肌で感じた。


それと同時に、神社仏閣はドローン事業者たちの想いに応えられていないと痛感。ドローンの安全な部分や危険な部分、そして関連する航空法を知らない神社仏閣では、ドローンを活用してより良い未来を実現させようと尽力するドローン事業者たちの熱量を受け止めきれていない。


そのような背景から入見神社は今後、ドローン事業者が祈願できる場所になろうと決意した。


今後は神主が一等無人航空機操縦士になるまでに得たドローンと航空法の知識を生かし、ドローン事業者の成功や安泰などのご利益をより戴けるよう取り組んでいく。そして入見神社が「無人航空機の神社」と認知され、より多くのドローン事業者の熱量に応えられる場所になれるよう尽力する。


【基本情報】
入見神社(いるみじんじゃ)
・公式サイト: https://irumijinjya.jp/
・公式SNS
X: https://twitter.com/irumijinjya
Instagram: https://www.instagram.com/irumijinjya/

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