
- レッドクリフは商業施設・テーマパーク向けにドローンショーを毎月定額で飛ばし放題のサブスクプランをリリース
- 屋内でのドローンショーの開催は2回にとどまる
- 2024年後半に向けてドローンショーはどのように開催するべきか
前回は2024年における屋外ドローンショーの開催状況についてレビューした。そんな折、ドローンショーの雄・レッドクリフから興味深いリリースが発表された。
それは「商業施設・テーマパーク向けにドローンショーを毎月定額で飛ばし放題のサブスクプランをリリース」というもの。テーマパークやリゾート施設、商業施設を運営する企業に対して、ドローンショー用機体を貸し出す。
集客商材のひとつとして、屋内でのドローンショー定期開催は従前から想定されていたが、レッドクリフが提案するのは「屋外での定期開催」だ。インバウンド客の不満のひとつに日本の夜の楽しみが少ないというものがある。いわゆる「ナイトタイムエコノミー」を充実させるために毎夜開催することが考えられる。
また、ドローンショーでは機体の明滅を組み合わせてQRコードの掲出も可能だ。新商品プロモーションとしてショーを展開したあとにQRコードを表示して商品サイトに誘導するといった使用ができそう。もちろん他の企業とのコラボレーションにも活用できる。

「話題の“ドローンショー”を自社運営!」というキャッチフレーズの通り、このサブスクリプションサービスには
・ドローンショー専用機体「EMO-JP」
・ドローンショー飛行トレーニング
・ドローンショーアニメーション
・ドローン機体保険
・ドローン飛行申請
・ドローン機体無償交換
が含まれ、ドローンショーのオペレーションはオプション料金を支払い委託することになる。自社の人材を活用し、ドローンショースタッフを育成することが求められるのだ。
さて、ここまで屋外でのドローンショーについてレビューしてきた。では、2024年前半における、屋内での開催はどうだったのか。
確認できた限り、2024年に開催されたドローンショー17件のうち、屋内は2件にとどまっている。たびたびの注釈になるが、ライブハウスでの演出など、対外的にオープンになっていないケースもありうる。それにしても、思ったより盛り上がっていない印象だ。
2件のうち1件は、東京都杉並区で開催されているドローンイベント「ドロパッ!」。杉並区は区内全域が人口集中地区に該当する。許可を受けたうえで屋外で開催できそうなスペースが取れるのは区内の公園などしかない。一方、「ドロパッ!」はJR中央線高円寺駅~阿佐ヶ谷駅間の高架下にある「高架下空き倉庫」という屋内イベント会場を使用する。
同会場は最寄り駅からやや距離が離れているが日中の人通りは多く、偶然通りかかった人が立ち寄り、観覧していく様子が見られた。ショーは仙台に拠点を置くエアスペースが行った。同社によれば2日間で7回開催予定だったが、好評のため回を重ね、19回実施。会場に詰めかけた子どもたちが歓声を上げ見入っていた。

(以下では屋内ドローンショーの2024年後半における展開の見通しについて紹介します)