- 都内初となるドローンによる雑踏警備
- 警視庁は今春に小型無人機係を設置
- 今回の警備手法には課題も
2月3日に都内で初めて雑踏警備にドローンが使用された。TBSテレビによれば、同日行われた東京都台東区の浅草寺の節分会で、警視庁がドローンによる雑踏警備を行ったという。都内では初の試みで、ドローンに搭載されたカメラで人流や密集の具合を確認する。「今後はドローンやAIを警備に活用する。4月には『小型無人機係』を警備部に設置する」と報じている。
来る時が来たというところだろうか。市街地における警備にドローンを使う取り組みは、政府が取りまとめている「空の産業革命に向けたロードマップ2022」でも積極的に活用する分野として取り上げられている。また「ドローンビジネス調査報告書」(インプレス総合研究所)によれば、ドローンを活用した防犯分野の市場規模は2022年度の80億円から2028年度に240億円と、3倍の伸びを示すと予想されている。警備業界の人手不足も相まって、ドローンをはじめとしたロボット警備に活用する動きには注目が集まっている。
有人地帯における目視外飛行を行う「レベル4飛行」が2022年に解禁されたことも、市街地でのドローンを利用した警備分野に追い風だ。有人地帯、つまり人の上をドローンが飛ぶことができれば飛行の自由度が上がり、警備の精度も向上することが考えられる。今後、レベル4飛行に対応した機体の開発・導入が進めば、警備分野でのドローンの活用がより進むだろう。
(以下では今回使用された機体について、雑踏警備にドローンを活用することに関する課題について言及します)