- 販売するセキド、大型機を運用するロジクトロンの担当者が登場
- ドローンで物を運ぶ仕事は確実に増えつつある
- DJIが飛行機型、固定翼を備えている機体を出す可能性は?
エアモビリティに関わる人々へのインタビューを通して、エアモビリティの未来を見通す動画「FLIGHTING KEYNOTE」。
FLIGHTING KEYNOTE第7回、第8回はDJIから2024年1月に国内でリリース開始した物流ドローン「DJI FlyCart 30」を取り上げる。最大積載量30kg、飛行距離28kmという、これまで国内で使用されていた物流ドローンのスペックを大幅に向上するような機体だ。
今回は、日本のDJI一次代理店で、DJI FlyCart30の販売も手掛けるセキドの佐藤雅紀さんに登場いただき、ずばりどんなところがすごいのか、大いに語ってもらった。
また、すでに国産のペイロード55kg機体・XYZ55を運用するロジクトロンの野間智行さんにも同席していただき、すでに大型機を使用する事業者から見たDJI FlyCart30の魅力を聞いた。
インタビューの中にある通り、ドローンで物を運ぶ仕事は確実に増えつつある。DJI FlyCart30の登場によって、さらに引き合いが増加していきそうだ。そんなチャンスを掴むためのヒントが詰まったFLIGHTING KEYNOTE第7回を、ぜひチェックしてほしい。
Vimeoオンデマンドでは購入前はティザー動画のみ再生される。購入後に本編の視聴が可能だ。視聴料は500円。
読めばティザー動画の中身がわかる!
「FLIGTHING KEYNOTE #007 FlyCart30の魅力に迫る」
ハイエースだけでなく軽トラックにも積める!
NICHIKA:FlyCart30の展示会に参加して機体を初めて見たんですが、良い機体ですね。
佐藤:大きいですね。全長約3メートル四方あります。
NICHIKA:たたんだらわりとコンパクト?
佐藤:アームの部分をたたむと1メートル×1.5メートルとなって、非常にコンパクトになります。
NICHIKA:ハイエースにも積めちゃう?
佐藤:ハイエースはもちろん、天井高の高い軽トラックでも積めます。これはもうほかの追随を許さないと思います。
大型機運用事業者からみたDJI FlyCart30の「ここがすごい!」
NICHIKA:実際にいま大型機を運用されている事業者の立場として「ここはすごいわ、FlyCart30」と思ったところは?
野間:やっぱり吊り下げている荷物が揺れる、振り子の現象を止めるところですね。止める操縦技術は、本当は「匠の技」なんです。機体を動かすときに慣性が発生して、樹体に対して荷物だけ置いていかれるか、進んでしまう状態になるんです。振り子を止めるには荷物の動きに合わせて機体をちょっと進めればいいんです。単純に話せば簡単なんですが、荷物の縦揺れや横揺れが発生して、簡単にはできません。
佐藤:これまでは操縦者のスキルで回避していましたが、DJI FlyCart30には「インテリジェントスイングコントロール」という機能が搭載されています。自動で振り子を抑制または発生させないようなアルゴリズムを組んでいるのです。
DJI FlyCart30の投入で人工が激減!
NICHIKA:DJI FlyCart30を使用した実証実験に取り組まれているそうですね。印象的なものは?
佐藤:登山客が利用する遊歩道の木柵や、階段をのぼりやすくする踏み面の丸太は、野ざらし雨ざらしになって朽ち果ててしまいます。そこで取り替えるための資材運びを行いました。これまではひとりの荷揚げやさんが20kgを担いで、約8人体制で、1週間かけて、50人工かかっていたそうなんですね。しかし今回は、DJI FlyCart30で1本10kg、2本20kgのペイロードとして運んだんですが、2機の運航で……。
NICHIKA:実態として物を運ぶという事業は増えてきていると感じますか。
野間:私の感覚でいうとDJI FlyCart30が出たことがあるからかもしれませんが、今年になってから急に建設関係から連絡が来るようになりました。
佐藤:建設現場などは本当に対策をしないといけない背景があります。実際に引き合い、案件のご相談は多いです。
NICHIKA:飛行機型、固定翼を備えている機体がDJIさんから出てくれば、より物流ドローンの活躍の場が増えそうですが、いかがですか……?