- 第2種型式認証の取得には日本海事協会とやり取り
- 第2種型式認証を取得する前後で機体に変化は?
- 二等無人航空機操縦士の試験は現実に即してない?
エアモビリティに関わる人々へのインタビューを通して、エアモビリティの未来を見通す動画「FLIGHTING KEYNOTE」。
FLIGHTING KEYNOTE第9回、第10回はイームズロボティクスが開発した第2種型式認証機体の「イームズ式E6150TC」に迫る。第9回では本気の開発コンセプトや、東京都との実証実験について紹介した。
第10回となる今回は、引き続きイームズロボティクス社代表の曽谷英司さんに出演いただき、開発時に機体認証を出す日本海事協会との間にあったやり取りや、今後のE6150TCの使われ方について話を聞いた。
また、ドローン大学校理事長の名倉真悟さんには第2種型式認証機体と二等無人航空機操縦士が増えることにより、どのようなドローンビジネスが発展していくか、見通しを語ってもらった。
Vimeoオンデマンドでは購入前はティザー動画のみ再生される。購入後に本編の視聴が可能だ。視聴料は500円。
読めばティザー動画の中身がわかる!
「FLIGTHING KEYNOTE #010 イームズ式E6150TC今後の使われ方は?」
第2種型式認証の審査は日本海事協会が担当
曽谷:日本海事協会さんは第2種型式認証を取得するためのガイドラインを発行してくださいます。我々はそれを参照しながら、テストで何をすればいいか、ドキュメントはどのように作ればいいのか、膝を突き合わせながら進めさせていただきました。我々にとっても初めての用語や言葉ばかりでしたが、海事協会様にはスペシャリストがいらっしゃったので、我々も非常に助けられました。
名倉:第2種の型式認証を取得したあとに出荷された機体が、型式認証の対象になりますよね。それ以前に自分が所有していた機体は対象にならない。そのあたりはどうお考えですか?
曽谷:前の機種の6150MPからレベルアップしたような形なので、機体性能でいうと……。
医療分野でドローン物流が活躍できる!
NICHIKA:第2種型式認証を取得した機体、二等無人航空機操縦士が増えつつあります。この組み合わせで、今後のドローンビジネスはどう広がっていきそうですか。
名倉:機体認証や国家ライセンス制度は物を運びましょうというところが大前提。そういう意味でビジネスとしての可能性を考えたら、例えば、医療の分野でいくと、カテーテルってあるじゃないですか。心臓や脳の手術で使うときに太さとか長さがいろんな種類があるんですね。1本あたりが何十万円、何百万円する。病院がそのすべてのサイズ、すべての長さをストックしておくということは現実できないわけです。そういうところのビジネスっていうのは考えられますね。
曽谷:メーカーとしてはちょっと危惧しているところもあって。二等のライセンスと2種の機体だったらいつでも飛ばせますというのは間違いないんですけど、ただ二等ライセンスでやっている実地試験では、自動飛行させる講習が抜け落ちています。その状態でいつでも飛ばせるってことをやっちゃうと……。