DRONE NEWS

2024.03.27

空き家調査にドローン活用:点検業務にも利用拡大が進む

パーソルP&Tは空き家問題解決にドローンを利用した新たなアプローチを示す。その手法を紹介しつつ、点検分野でのドローン利用の展望を紹介。

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  • 空き家は20年間で1.9倍に増加
  • 空き家の特定、外観調査、利活用促進にドローンを利用
  • 調査手法をパッケージ化して展開を検討

総合人材サービス会社のパーソルプロセス&テクノロジー(パーソルP&T)は、ドローンビジネスにおけるキャリアマップなどを発表するなど、ドローン人材育成の環境整備に力を注いでいる。


同社は不動産情報サービス事業を展開するLIFULL、栃木県那須町と共同で、2023年12月に「ドローン等デジタル技術活用による空き家調査の品質向上と空き家バンク登録情報の拡充」の実証実験を行い、このたびその成果が発表された。今回はその内容を踏まえ、点検分野におけるドローンの利活用方法について考えてみたい。


現在、少子高齢化にともない、全国で空き家が増えており、この20年間で1.9倍となっている。利活用をうながすべく空き家バンクなどへの登録を進めたいものの、全国6割の自治体で人手不足などにより調査がままならない状況だ。那須町でも空き家バンクの登録は5件程度に留まっている。


そこでパーソルP&Tは水道使用量データと、ドローンを活用した調査によって、空き家調査を行うことを考案。本実証では那須町の空き家バンクに登録されている物件、放置すると倒壊したり景観をそこなったりする特定空き家物件、空き家候補物件を調査した。

調査の様子


検証のポイントは3つ。すなわち、ドローンを利用して「空き家の特定」。またその「空き家の外観調査」も合わせて行うことで「利活用促進」につなげられるかの検証を行った。


検証の結果、「空き家の特定」には課題が残った。水道使用量データとドローンの空撮による外観のチェックだけでは、空き家の特定には至らなかった。現地での陸上からの調査も組み合わせる必要がある。「空き家の外観調査」「利活用促進」については、良い結果が得られた。当然ながら、空撮による画像は地上からの調査では確認できない空き家の屋根の状態がわかる。また空き家を魅力的に撮影した空撮画像を使用すれば、空き家の購入を検討する人への訴求力向上にもつながる。


今後パーソルP&Tでは、調査手法の精度を高めてパッケージ化のうえ、空き家問題を抱える自治体への展開を目指す。


ドローンビジネスにおいて、点検分野は今後の成長が大いに見込める。


(以下では、点検分野の伸長、今後の点検分野の見通しについて紹介します)

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