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2024.02.15

兵庫県養父市でKDDIスマートドローンらがレベル3.5飛行を実施

兵庫県養父市、KDDIスマートドローン、セイノーホールディングス、エアロネクストは、2024年2月8日に養父市の地域課題解決に向けた連携協定を締結。協定締結に合わせて、同市内で、レベル3.5飛行によるドローン物流の実証実験を実施した

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  • 兵庫県養父市、KDDIスマートドローン、セイノーホールディングス、エアロネクストは養父市の地域課題解決に向けた連携協定を締結
  • 養父市はラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を導入することを計画
  • 養父市関宮地域を対象に「関宮小さな拠点」計画を立ち上げる

兵庫県養父市(市長: 広瀬栄)、KDDIスマートドローン株式会社(東京都港区、代表取締役社長: 博野雅文、以下 KDDIスマートドローン)、セイノーホールディングス株式会社(岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口義隆、以下 セイノーHD)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路圭輔、以下エアロネクスト)は、2024年2月8日に、養父市の地域課題解決に向けた連携協定(以下、本協定)を締結した。


本協定は、養父市が抱える過疎化による地域課題に対し、ドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub(R)“の社会実装と地域発展に資する施策の推進を目的に締結するものだ。


また、協定締結に合わせて、2024年2月6日から2月8日にかけて養父市内で、レベル3.5飛行によるドローン物流の実証実験を実施した。

<写真向かって左より、エアロネクスト代表取締役CEO田路 圭輔、養父市長 広瀬 栄セイノーHDラストワンマイル推進チーム課長 和田悟、KDDIスマートドローンソリューションビジネス推進2部部長 森嶋 俊弘>
<関宮学園の子供たちが用意したメッセージを掲げる様子>


2024年2月8日、ドローンを活用した次世代高度技術を利用して、持続可能な地域物流の確保や住みやすい環境づくり、地域雇用や人材教育の促進、地域防災や脱炭素貢献、新たな社会インフラの整備、そして地域の医療や福祉の充実と発展に関する事項について連携協定が結ばれた。


養父市は兵庫県北部の中央に位置する。面積は422.91平方キロメートルで、兵庫県全体の5.0%を占める。人口は昭和35年の44,884人から令和2年には22,129人へと半減し、少子高齢化が進行する中で、生活利便性の維持や医療の安心感を提供する環境構築が求められている。特に運送業界では、人手不足や採算性の問題から、過疎地域における配送維持が課題となっている。


上記の課題を解決するため、物流の最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を導入することが計画されている。これにより、民間企業と行政が協働して課題解決に取り組む。


今後、養父市関宮地域を対象に、「関宮小さな拠点」計画を立ち上げる。この計画では、生活に必要なサービスを集約し、周辺集落と交通ネットワークを結ぶコミュニティ拠点を設ける。その一部として、ドローンデポを設置し、日用品や医療品のドローン配送サービスのビジネスモデル構築を検討している。これにより、より住み良い街づくりに貢献する予定だ。


【実証実験】

2月6日~2月8日にかけて行われた本実証では、「遠隔診療による医療の安心」を将来にわたって提供できるよう、ドローンが診療所で医薬品を集荷し、住民宅周辺に配送する実証を行った。また、「買い物弱者」「災害時の孤立地域発生」などの課題解決を想定した、食料品や日用品の配送実証も行った。さらに地域住民の受容性向上・理解促進の取組として、関宮学園でドローンに関するプレゼンテーションや子供たちが用意したメッセージを出合診療所に配送するデモを実施した。


1.飛行ルート

(1)食品・日用品配送

関宮地域局⇒出合コミュニティスポーツセンター(配送先):飛行距離約11km、配送物約1.9kg、飛行時間約27分

(2)医療品配送

関宮学園⇒出合診療所(医薬品集荷)⇒轟地区(配送先):飛行距離約9.76km、配送物(医薬品)約0.6kg、飛行時間約29分

<診療所から離陸する様子>
<医療品を受け渡す様子>

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