- AI によるがいし自動検出機能を搭載したドローンを用いた自動鉄塔点検システムを九州電力送配電で運用
- 九州エリア約 25,000 基の鉄塔のうち約 15,000 基をドローンで点検
- 22 万ボルト級の鉄塔では 1 基あたり約 60 分で行うことが可能
Terra Drone(テラドローン)は、AI によるがいし自動検出機能を搭載したドローンを用いた自動鉄塔点検システムを、九州電力送配電で運用している。今回、九州エリア約 25,000 基の鉄塔のうち本システムを適用可能な標準的な形状の鉄塔約 15,000 基にまで、運用を拡大した。このシステムはドローンの飛行、AI による“がいし”の検知、ドローンに搭載したカメラの調整・撮影などをすべて自動で行い、鉄塔の点検作業を大幅に省力化することが可能だ。従来の点検作業と比較して、点検時間は約 50%短縮される。
送電鉄塔は、電力を供給するための重要なインフラ設備だ。風や雨など自然界の影響を常に受けており、安定して電力を供給し続けるためには、定期的な点検が必要不可欠。従来は、ドローンを手動操作して点検を行っており、22 万ボルト級の鉄塔では 1 基あたり約 110分程度を要していた。
今回導入した本システムでは、鉄塔の形状に合わせて自動でドローンの飛行経路を生成し、点検時には操縦操作することなく、鉄塔点検作業をすべて自動で行うことができる。また、劣化状況を詳細に確認する必要がある“がいし”は AI が自動検出し、カメラのズームアップやがいし1個1個の追従・撮影もすべて自動で行える。これにより、操縦者による手動での飛行操縦やカメラの調整・撮影が不要となった。
本システムの導入より鉄塔点検作業は、操縦者と監視者の 2 名体制で、22 万ボルト級の鉄塔では 1 基あたり約 60 分で行うことが可能となり、点検時間は従来と比べて約 50%削減される。
今回、九州エリア約 25,000 基の鉄塔のうち、本システムを適用可能な標準的な形状の鉄塔約 15,000 基の鉄塔点検作業に運用を拡大する。本システムの導入を通じて、鉄塔点検作業の大幅な効率化を実現していく。
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